物体検出向け学習データセット作成支援システムの提案と実装
背景
近年,家庭用掃除ロボットのような私的空間内で利用されるロボットが普及しています. 私的空間内向けロボットでは,周囲の環境変化に対応する物体認識技術が必要不可欠です.家庭等の私的空間内の物体認識において,既存のデータセットにあるような,カテゴリ単位のデータではなく,インスタンス単位のデータが必要になります.そのためには,インスタンスごとにデータセットを自作する必要がありますが,画像の収集やアノテーションを手作業で行うのは非常に手間がかかります.そこで,本研究では,物体検出用の学習データセット作成を支援するシステムを設計します.
システム概要
このシステムでは,画像データセットを自作する上で必要な,画像の収集と枠付けの自動化を図ります.
具体的には,私的空間内の風景を撮影し,入力された画像に,背景切り抜き,輪郭の抽出,矩形枠生成,識別子の付与という一連の処理を行います. この処理の後,矩形枠内のみの画像を識別子ごとのフォルダに格納して整理して,フォルダを出力します.入力画像はロボットに搭載されているカメラで撮影した画像です.このシステムによって手作業によって指摘空間における画像データセット作成にかかる手間を大幅に削減できます.
関連資料
- 今野景介,松岡丈平.” 物体検出向け学習データセット作成支援システムの提案と実装”. 信学技報, vol. 123, no. 296, SIS2023-41, pp. 95-98, 2023年12月.